コラム

口腔筋機能療法(MFT)

口腔筋機能療法(MFT)とは「口の周りの筋肉の機能を改善する訓練法」です。
MFTは筋肉の機能を訓練によって改善し、歯列の正常な形態を維持するための環境作りを行います。個々の筋肉のトレーニングに加え、咀嚼・嚥下の訓練を行い、舌と口唇の正しい安静位を得ることによって、歯列に対する筋圧のバランスを整えます。

歯には、外側からはくちびるや頬からの力が、内側からは舌からの力がかかっています。この力のバランスがつりあっていると、歯は正しい位置を保てます。
これに対して、いつも口をぽかんと開けていたり、いつも口で呼吸をしていたりすると、くちびるから歯にかかる力が少なく、舌から歯にかかる力が増した状態になります。そのため、歯が外側に出てきてしまったり、前歯がうまくあわず、ものが噛み切れなくなったりするなど、不正咬合が生じることがあります。

また食べたり、飲み込んだり、話したりする時の筋肉の働きが正しくない場合には、上手に食べられない、クチャクチャ音を立てて食べてしまう、歯垢がたまりやすい、滑舌が悪い、矯正治療の後戻りが生じる、入れ歯が合わない、などの問題が生じることがあります。
このような状態のことを、「舌癖(ぜつへき)」、「異常嚥下癖」、「舌のくせ」、「口腔周囲筋の機能異常」などと呼びます。

まず口の周りの筋肉の、どの部分の働きが正しくないかを診断し、それを直していきます。また、食べ方、飲み込み方、発音の仕方の練習などを通じ、ふだんいつも、舌やくちびるが正しい位置にあるようにしていきます。

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